20周年記念特集

スペシャルインタビュー 指揮者・西本智実さん

 

正井義照(以下正井): 本日は世界的に活躍されている指揮者、西本智実さんをお迎えでき、大変光栄です。
 まずは、西本さんが指揮者になろうと思われたきっかけからお伺いできますでしょうか。


西本智実さん(以下西本): 母を含めて近い親族に、音楽大学出身者がいたこともあり、幼少期から音楽が身近な環境で育ちました。演奏会に行く機会も多く、あの楽器はどうなっているのだろうとか、あの真ん中で棒を振っている人は何をしているのだろうとか、不思議に思うことや興味がたくさんありました。何か目に見えない世界に魅力を感じていたのですね。でも、子どもながらに厳しい世界であるという認識はありました。
 指揮者は、こういう経験を積めばなれるとか、コンクールで優勝すればなれるとかいうものではないですし、定義しにくい職業なのですよ。私は日本で指揮者としてデビューはしていましたが、ある枠の中だけのことと感じていて、本当にこのまま指揮者という道を歩むべきかを判断したいと思い、ロシアのサンクトペテルブルク音楽院に留学したのです。


正井: 今では日本、ロシアにとどまらず、アジア各地やヨーロッパでも活躍されていますね。「ヴァチカン国際音楽祭」にアジア初の団体として招聘されたりと、本当に素晴らしいご活躍です。


西本: 今年も11月に「ヴァチカン国際音楽祭2017」に招聘してくださいます。各国を代表する名門楽団しか招聘されておらず、ヴァチカンのサン ピエトロ大聖堂でのミサや国際音楽祭に5年続けて招聘していただき、これほど光栄なことはありません。

西本智実 指揮者

イルミナート芸術監督兼首席指揮者、ロイヤルチェンバーオーケストラ音楽監督兼首席指揮者、日本フィルミュージックパートナー。大阪音楽大学客員教授、松本歯科大学名誉博士。平戸名誉大使第1号、大阪国際文化大使第1号。
名門ロシア国立響及び国立歌劇場で指揮者ポストを外国人で初めて歴任、世界約30ヶ国の名門オーケストラ、名門歌劇場、国際音楽祭等より指揮者として招聘。2013年よりヴァチカン国際音楽祭に毎年招聘され、2014年にはヴァチカンの音楽財団より【名誉賞】が最年少で授与。受賞多数。
2007年ダボス会議のヤンググローバルリーダーに選出。2015年エルマウ(ドイツ)・2016年伊勢志摩G7サミットに向け、日本政府が海外へ日本国を広報するテレビCM及び日本国政府公式英文広報誌に国際的に活躍している日本人として起用。ハーバード大学院に奨学金研修派遣され修了。


領域を超えた総合芸術の可能性

正井: 最近は伝統芸術とオペラのコラボ公演、民謡の復元演奏、日本文化の発信など、さまざまなことをされていますね。


西本: 芸術の領域を区切らず、総合芸術的なことを目指してきました。いろいろな分野の芸術や歴史的背景が絡まったことをやりたいと思っています。クラシック音楽というのは、古いものという認識があるかもしれないのですが、私の中では全く古いという感覚がないのです。普遍性を感じますので古典こそ新しい可能性がある、そういう観点でどんどん舞台を作っていきたいと思っています。


正井: いろいろな分野の融合による可能性の広がり、というのは素晴らしいですね。実は我々の事業にもそういった側面があります。地球にやさしい、人にやさしいアミノ酸には、まだまだ解明されていない魅力が潜んでいます。
 これからもアミノ酸の持つ特徴を上手に引き出して、新機能素材やサービス提供を継続的に創出していきたいと考えています。
 クラシックを残した作曲家たちも、新しい創出を志していたのでしょうか。


西本: 私は素晴らしい作品を残した作曲家たちは、芸術家であるとともにイノベーションを起こした発明家だと思います。さまざまな批判もある中、従来の価値観を大きく変え、人間の進歩に大きな影響を与える作品を無から創っていった彼らに、心から敬意を抱いています。


正井: なるほど、発明家というのは西本さんらしい発想ですね。私たちの事業も、「うま味」の発見というイノベーションからスタートしています。そこには「うま味を用いて栄養を改善し国民を健康にする」という強い思いがありました。
 これからも食とアミノ酸の技術や知見を中心とした取り組みを、グローバルに展開していくことを目指しています。西本さんはこれから、どのようなことを目指されていますか?



世界をつなぐ芸術の力

西本: 以前から創造している事も色々とあるのですが、具現化するのには時間もかかります。時代背景のタイミングも影響しますが、徐々に実現しているところです。
 この数年間はアジア方面を“文化・芸術で一つに”ということも目標にしています。指揮者として韓国、台湾、ベトナム、中国で演奏会をしていますが、タイ、フィリピンをはじめ、東南アジアの民族的な音楽や舞踏等の文化を一つの繋がりで共有できることが……と思っています。
 クラシック音楽は西洋が作った新しい共有できる語法だと感じています。そのフォームの中にアジアの要素を入れて表現していくと、また違う可能性が広がるように思います。

 

正井: 異なる分野の芸術が融合するには、“人財”の多様性向上が求められてきますね。オーケストラというと、まさに多様性の集まりかと思いますが。


西本: そうですね。オーケストラはさまざまな特色を持つ楽器が集まり、それらが総合し音楽に内包するドラマやテーマを表現していきます。さまざまなジャンルの音楽に共通して軸を成す要素に、メロディー・ハーモニー・リズムがありますが、クラシック音楽ではこの要素の役割が常に交差して与えられ、二重三重の役割も兼ねる事も多いのです。
 私が芸術監督を務める「イルミナート」は、長年の思いを具現化したものです。メンバーには指揮者、オーケストラの他にバレエダンサー、オペラ歌手、合唱団、舞台アーティストも参加しています。どういうものかをよく聞かれるのですが、前例がないので説明するのが難しいですね。パートごとの役割だけではなく、とにかく「個」を引き出すということを目指しています。「個」にスポットを当て、「個」が自立した認識を持つ事で、よりパフォーマンス能力は高くなります。そうなれば、全体のパフォーマンスの更なる高みを目指せます。“言うは易し行うは難し”で日々北極星を見つめながら奮闘中です。


 

イルミナートの新しい試み

正井: 西本さんご自身が育て上げたイルミナートについて、もう少し詳しく教えてください。


西本: 「イルミナート」で力を入れていることのひとつに、教育プログラムがあります。例えば皆さん小学校の頃、音楽記号の「フェルマータ」のことを、「長く伸ばす」と習ったと思います。しかし実際、長く伸ばすというだけだと、音はやがて減衰して無くなっていきます。でも「フェルマータ」には、伸ばす方向がどちらを向いているのか、どちらにエネルギーが行こうとしているのか、360度の表現の可能性を意味しているのです。そのことを認識していると、自分で考えて、伸ばしているだけではなくて、そこからもう一つ、どうやって表現すべきか思考し工夫もするじゃないですか。
 もっと立体的にとらえることを小さい時から考えていたら、実際に見えているものに対しても、見え方も変わってくると思います。「イルミナート」では伝統に基づきながら革新的な発想での表現の自由さも打ち出しています。
 言葉ではなかなか表しにくいことですが、実際に見てもらったら何かを感じてもらえると思い、「イルミナート」のリハーサルには子どもたちを招待するようにしています。
私は子どもの頃から、工場見学なども好きでした。何かが出来上がっていく過程のようなものが好きなのでしょうね。どこを見て、何を感じるかはそれぞれだと思います。私のように指揮者になることもあれば、舞台演出、光をつくりだす技術に魅了される子どももいるかもしれない。実際の公演だけでなく、過程もできるだけ見てもらって、感じて欲しいと思っているのです。
 装置が建ち並ぶ舞台の裏側を見せたり、オーケストラピットに連れて行ったりすることで、音楽や芸術に対する見え方も変わってきます。子どもたちが抱く興味に対して、ぜひ応えていきたいと思っています。  


正井: お話を聞いていると、イルミナートの公演を見たくなります。
 9月には、新国立劇場のオペラパレスでイルミナートの舞台があるそうですね。会場はオペラ、バレエの専用劇場とのことですが、どのような舞台になるのでしょうか。


西本: イルミナートバレエ&イルミナートフィルによる「ロミオとジュリエット」全二幕です。
 シェークスピアの名作で、多くの方が知っている内容なのですが、言葉を発しない肉体表現のバレエ、音楽も言葉を発しませんので、より作品に肉迫していただけるよう物語を運ぶ箇所には字幕を入れようと思っています。言語・聴覚・視覚の三位一体を目指したいと思っています。

西本智実

積水ハウスPresents 芸術監督・指揮 西本智実
プロコフィエフ作曲 バレエ「ロミオとジュリエット」 全二幕 字幕付
日程:2017年9月  9日(土)/開場:15:45 開演:16:30
    2017年9月10日(日)/開場:13:15 開演:14:00
会場:新国立劇場オペラパレス
【芸術監督・指揮】西本智実 
【バレエ】イルミナートバレエ
【管弦楽】イルミナートフィルハーモニーオーケストラ
●3歳以下入場不可。チケットはお1人様1枚必要となります。
お問い合わせ先:サンライズプロモーション東京
0570-00-3337(10:00〜18:00)



健康と芸術で幸せを日本から発信

正井: ところで、西本さんは、世界各地を飛び回っておられますし、旅先で健康管理をするのは大変ですよね。指揮をするというのは大量の汗をかくし体力の消耗も激しいですよね。


西本: はい。日本だとコンサートが終わって、シャワー室もあるのですぐ汗を流せますが、外国では無いところも多く、気を付けていないとすぐに風邪を引いてしまいます。乾燥した飛行機での移動時間も長いですし、今日はマイナス何十度の土地だったけど、明日は暑い国に行かなくてはいけないという旅生活は、かなり過酷ですね。「ジーノ」の化粧水は最近の必需品です!
 食べ物にも気を付けていて、自分でコントロールするにも限界がありアミノ酸のサプリとか飲料にも、ずいぶんと助けられています。コンディションを保つのに、「アミノバイタル」も愛飲させていただいています。


 

正井: 愛用していただいて、ありがとうございます。最近はアミノ酸の良さが広まり、飲料や化粧品、医療品にも、多くのメーカーが扱っていますね。実はアミノ酸の工業化は味の素(株)が初めて行ったことなのです。我々は世界一のアミノ酸企業として、日本から発信し、アミノ酸で世界の人々の“食”と“健康”に貢献したいと思っています。
 西本さんも世界を舞台に“日本”を発信して、日本発ということを手掛けていらっしゃる。


西本: そうですね。アジアの東の端から、何か風のようなものを起こせたらと思いますね。文化・芸術の分野で世界の人々に幸せを与えられたらと願っています。


正井: 本日は素晴らしいお話を、ありがとうございました。ますますのご活躍をお祈り申し上げています。

正井義照

1986年味の素(株)入社。化成品部やアミノ酸部にて、化粧品や医療用のアミノ酸原料の営業、販売を担当。その後、アメリカ、ロシアへ赴任し、化粧品から飼料用アミノ酸系原料の販売まで広く携わる。帰国後、2013年にアミノ酸部長を務め、2016年化成品部長に就任。入社から30年、味の素(株)のアミノ酸系原料について、豊富な知識と経験を持つ。

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